令和2年5月 添え状より

拝啓 いまだ終息の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染拡大ですが、 国内はゆるやかに減少傾向がみられ、岩手においては学校も始まりました。といっても以前の暮らしには戻れない毎日ですが、皆さまは如何お過ごしでしょうか。

全容が見えない未知のウイルスに対して、新薬の問題や経済の動向はじめ、これからさまざまな解決に向けて、今まで経験したことのない時代に突入していくことが伝わってきます。

つまり、これからは、「コロナの時代」の新しい日常と向き合い、戸惑うことも

あると思うけれど、『新しい生活様式』の時代になったと言えます。

ある経済番組に出演された寺田倉庫CEO、中野善壽(なかのよしひさ)氏の対談がとても印象的でした。

中野氏は1944年生まれ、東京都臨海部の天王洲アイルに本社を置く倉庫業者です。家も車も持たず、稼いだお金は全て寄付するミニマリストとしても知られています。2018年には「モンブラン国際文化賞」を受賞されるなど、日本の倉庫業として異例の活動が注目されている方です。

その対談の中で、中野氏は新型コロナ禍の不確実で変化の激しい時代だからこそ「気持ちがいい会社」をめざす、と言っています。『「気持ちがいい」と感じられるかどうかは、個人の人生においても会社経営においても最重要だと僕は思っているんです。そこで働く人やお客様が「この会社は気持ちがいいな」と感じられることが一番。数字だけ追っても長続きするわけはありません。』

 

また氏の〝ぜんぶ、すてれば‴(ディスカバー社)という本のなかでは、『僕が何より伝えたいのは、準備万端の日なんて一生こない、だから「今日がすべて」ということです。何も考えず、心配せず、過去にとらわれず、未来に揺さぶられず、今日に集中して精いっぱい楽しむ。将来をつくるのは、今の自分だからです』。『必要なのは、安定を求める心ではなく、変化に対応する力』。

先の見えない将来のことを考えると不安な要素が多い時代ではあるけれど、この時代に生き残るためには、過去に縛られず、未来に悩まず、「今日」を大切に生きること。 そう生きることが、明るい未来を開いていく。改めて教えられたような気がしました。

 

さて、5月の請求書を同封いたします。何かありましたらお気軽に総務まで  お知らせください。                                           敬具

令和2年5月10日 総施設長 神原美智子